BlenderとUnityで作ったものをVR(Meta Quest/Oculus Link)で動かします

ブログの女の子を作る #50 VRMのMToonシェーダーでキャラクターに影を付ける【Unity】

 
前回の記事では、Magica Clothのスカートとエプロンの突き抜けを改善しました。
最近、ニンテンドースイッチの「ゼノブレイド2」をプレイしてます。
ゲームが面白いのはもちろんなんですが、3Dモデリングがすごいんですよ。イベントシーンでいろんな角度から表示しても、モデリングが破綻せずに見えてます。どのキャラもかわいいですし。
 
そんな感じでじっくり見ていると「キャラクターの影」も自然に表示されてることに気づきました。
これまでのモデリング作業では、影が出るのがあまり好きではなかったので「影をベイクしたテクスチャ」を貼っていたのですが、自然に出る影なら良いな、と思ったのでした。
 
実際にUnityで影を付けてみると、臨場感が全然違いました!
もっと早くやれば良かったですよ。



開発環境

・Blender 2.90.0
・Unity 2019.4.12f1
・グラボ:ASUS ROG-STRIX-RTX2060S-O8G-GAMING
・Meta Quest
・Oculus Link
 

(1) キャラクターに影を付ける

シェーダはVRMのMToonを使っています。
 
この記事で設定したシェーダーですね。
 

修正前のすがた

まずは、修正前の状態を確認しておきます。
 
エプロンやリボンなどには「AOベイクで付けた影テクスチャ」が付いてますので、少しは影があるように見えますね。
 
この記事で作った「影付きテクスチャ」ですね。
 
フリルスカートの部分には濃いめの影が出ています。
 

「Shade Color」で影色を設定する

影を付けていきましょう。と言っても、設定はとても簡単です。
 
VRM/MToon -> Color -> Texture -> Shade Color」で影の色を設定するだけです。
いまはなぜか肌色になってましたので、これを変更します。
 
まずは「黒色」にしてみます。
これはダメですね。濃すぎるのと、影の輪郭がはっきりしすぎです。
 
こんな時は「Lighting -> Shading Toony」の数値を小さくすると、輪郭部分が滑らかになります。
0」にしてみました。
 
次は影の色を変更してみます。
影の色は黒以外も設定できるので、赤系を設定するとこんな感じに。
 
メイド服の上部分は白系が多いですので、影の色は「灰色」にしてみました。#828282くらいで。
影っぽくなりました!
 

メイド服のスカートにも設定する

同様に、メイド服のスカート部分にも設定していきます。
 
角度を変えてみました。
やはり影があると立体感がありますね。
 
背中の吊り紐やスカートの後ろ部分など、太陽の光が当たらない場所はちゃんと暗くなってます。
 

リボンに影を設定する

設定前です。
 
かなり良い感じに影が出ました。
これだけの影が出るのなら、リボンの影ベイクは必要なかったかも知れませんね。
 
腰部分の大きなリボンです。
 
これも良い感じ。
白いオブジェクトの場合、影が出るとキレイに見えますね。
 

髪の毛に影を設定する

設定前です。
髪の先端部分は「色を濃くしたテクスチャ」を貼り付けてます。
 
影を設定しました。
髪の毛が黄色系なので、「灰色の影」を付けると少し青寄りに見えてしまいました。
 
少しだけ赤みを付けてみます。#806A6Aくらいで。
オブジェクトの場所によって、影の色を変更するのが良さそうです。
 

髪飾りとホワイトブリム

設定前です。
 
ホワイトブリムには「影テクスチャ」を付けていましたが、それに影が加わるとより立体感が出た気がします。
 

体の影は薄めに設定する

」にも影を設定します。
 
他のオブジェクトと同じ影(#828282)を設定しましたが、濃すぎですね。
 
顔部分に濃い影が出るのは好きではないので、薄めの影(#C39B83)を付けてみます。
これくらいならなんとか。
 
腕の部分にもうっすらと影が出てます。
いまは同じですが、顔と体で影の濃さを変えるのも良さそうですね。
 


(2) 吊りスカートに影を設定する

メイド服は一通りの設定ができました。他の服にも影を設定しておきましょう。
 

吊りスカート

設定前です。
プリーツ部分の影はテクスチャですよ。
 
影を設定すると、プリーツ部分が更にはっきり見えるようになりました!
 
後ろ部分で確認してみます。
 
とても良い影になりました。
 

ワイシャツ

設定前です。エプロンもそうでしたが、良く見てみると真っ白ですね。
 
影が付くと、体の形も分かるようになりました!
影は大事なんですね。。。
 

靴下と靴

設定前です。靴下も白いので効果ありそう。
 
効果ありました!
靴下をモデリングした時に付けた「靴下の根本(ゴム部分)」にも影が出ました。これまでは真っ白で見えませんでしたが、やっと見れましたよ。
 

設定できた

これで、吊りスカートにも影が設定できました。
 
影を設定しただけなんですが、臨場感というか立体感が出たのがうれしい。
 

(3) ワンピースとパンツに影を設定する

影を設定するのが楽しくなってきましたよ。
 

ワンピース

設定前です。
 
元が濃いめの色ですので分かりにくいですが、自然な影が出てます。
 

パンツ

そしてパンツです。そういえばこれも白でした。
 
パンツに立体感が!
 
側面も確認してみます。
 
良いパンツです。
立体感は出ましたが、表面がツルツルに見えるのが気になりますね。
 
今回の記事を作成する時にいろいろ調べてたんですが、「ノーマルマップ」という特殊なテクスチャを設定すると、ローポリゴンでもパンツのシワができるらしい。ぜひ試してみよう。
 


(4) 動画で確認する

これで作業が完了しました!
 
どんな感じで影が付いているかを動画で確認していきます。
 

1. 影の動作確認(キャラクターを回転、メイド服)

影の見え方が分かりやすいように、キャラクターを回転してみました。エプロンのフリルにも影が当たってます。
 

2. 影の動作確認(キャラクターを回転、吊りスカート)

吊りスカートです。ワイシャツとプリーツスカートに当たる影が良い感じ。
 

3. 影の動作確認(キックの動作、メイド服、短めのスカート)

キックの動作です。速い動作の時にも影が付くことで、臨場感が出てる気がしました。
 

まとめ

VRMのMToonシェーダーキャラクターや服に影を付けてみました。
 
簡単に設定できて、立体感もアップしましたので最高ですね。
最初から設定しておけば良かったですよ。
 
これから作るオブジェクトには影設定するのがデフォルトになりそうです。
 
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IT関係のお仕事してます。
3Dモデルの女の子は「ブログノ・スージー」。VRは楽しいですね。

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