BlenderとUnityで作ったものをVR(Meta Quest/Oculus Link)で動かします

ブログの女の子を作る #116 ふわふわドロワーズをクロスシミュとMagica Cloth 2で作る【Blender,Unity】

ウマ娘では、勝負服が短めのスカートの場合、ショートパンツやスパッツ、ドロワーズなどをはいてることが多いです。デザインも勝負服に合わせてかわいく作られてますね。
 
それを見てると「ドロワーズも良いな」と思いましたので、今回はドロワーズを作ります。
 
これまでは、激しいモーションを使う時はスパッツをはいていたので、これでバリエーションが増えますよ。



開発環境

・Blender 3.3.4
・Unity 2021.3.21f1(HDRP 12.1.10)
・CPU:AMD Ryzen 7 3700X
・グラボ:ASUS ROG-STRIX-RTX2060S-O8G-GAMING
 

(1) クロスシミュレーションでシワを作る

ドロワーズの特徴を調べてみました。
 
・ゆったりした生地でシワがある
・腰回りと裾を紐で縛る
・紐部分がリボンだと良さげ
と言う感じでした。
 
今回は、白生地に黒い紐を組み合わせてみたいと思います。
 

Blenderの布シミュレーションを使う

まずはドロワーズの形とシワを作っていきます。
 
ブルマの時のようにスカルプトとノーマルマップでシワを作っても良いのですが、それなりに大変でしたので今回は別の方法、「Blenderのクロス(Cloth)シミュレーション」でシワを作ることにします。
 
作成時には以下の動画を参考にさせていただきました。
ありがとうございました!
 
まずは試してみましょう。
 
メッシュを適当な形に整形して、それぞれの頂点を「辺」でつないだ状態にします。
 
この状態でシミュレーションを動かすと、「辺」が縫合されて2枚の布がつながった状態になります。
オブジェクトのサイズを大きめにしたので、生地が余ってシワっぽいものもできてますね。スゴイ!!
 

シミュレーションの微調整を繰り返す

あとは、オブジェクトの形やクロスシミュレーションのパラメータを変更して、良い感じになるよう調整していきます。
 
股の部分はどうしても生地が足りなくなるので、少しだけ足しておきました。
 
こんな感じでしょうか。
自然なシワが出た気がします。
 
調整には時間がかかりましたが、これだけのシワをスカルプトで作ることを考えると、全然シミュレーションで作るのはアリですね。
後ろ側もこれで良さそうです。
 


(2) 紐を付ける

腰や太もも回りに紐を付けていきましょう。
 

シミュレーションで紐は難しかった

で、試しに「シミュレーションで紐をしばれないか」を試してみました。
 
適当なところでキーフレームを打って、紐オブジェクトの形状を小さくするよう調整してみます。
 
実行してみると、太もも回りの生地が壊れてしまいました。。。
メッシュの細分化が足りなかったのか、生地の強度が弱かったのか。何が原因でしょうね?
 
しばらく微調整してみましたがうまく出来なかったので、やはり手動で作ることにしました。
 

裾に紐を付ける

プロモーション編集で、裾回りの形状を変えていきます。
 
あとは、チェッカー選択解除を使って「一定間隔ごとにメッシュ」を選択し、頂点を移動することでフリルっぽくしていきます。
 
紐の位置や形も合わせておきましょう。
 
腰回りの紐も同様に。
 
一定間隔ごとに生地を盛り上げておくと、布に紐を通してる感が出ますね。
 
ベースの形ができました。
 

微調整して頂点数を減らす

フリルの形が微妙だったので、もう少しフリルっぽくなるように修正します。
 
良く見ると、シミュレーション用に頂点数を多くしてたので、ドロワーズの形が変わらない程度に余分な頂点を削除しておきます。
デシメートモディファイヤーも使ってみたのですが、形が変わってしまったので今回は止めました。
 
最後にオブジェクトをカーブ(ベジエ)で追加して、リボンっぽく紐を結んでいきます。
 
これで完成です!
 
ボーンを表示して、ウェイトを設定しておきます。
この記事で補助ボーンを使ったスキニングをしてるので、今回も「自動のウェイト」だけで設定できるのは楽ですね。
 

(3) UnityでMagica Cloth 2を設定する

FBXファイルにエクスポートして、Unity側に取り込みます。
 
オブジェクトに Magica Cloth 2 を設定していきます。
 
設定パラメータはこんな感じです。
・腰回りと裾の一部を固定
 →裾の端は固定化してない(緑色状態)ので、フリル部分が少し動きます。
・Gravityは普通、Use Max Distanceは小さめ、Backstopもオンにしてます
 
紐リボンにも設定してます。
ドロワーズへのめり込みは、バックストップだけでもかなり防げていますが、念のために Self Collision も使ってます。
 
動かして見ます。
良さそうですね。
 

動画で確認する

動画で確認しておきましょう。
 
若干ふわふわしすぎな感じですが、むしろこれくらいの方が揺れてる感が出て良いですね。
 


まとめ 

Blenderでドロワーズを作って、Magica Cloth 2 でふわふわ感が出るように動かして見ました。
 
これでスカートで動いても安心です。
 
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