ブログの女の子を作る #19 AOでベイク【Blender】
前回の記事では、ずっと鼻で悩んでました。
かなり時間がかかりましたが、修正前よりは良くなった気がしてます。
次は「アンビエントオクルージョン(AO)でベイク」します。テクスチャを描かなくても、自然な影を作ってくれるらしい。
参考にさせて頂いたサイト
今回のモデリングで参考にさせて頂いたサイトです。
(1) AOで影を作る
「AOでベイクする」というのは、「アンビエントオクルージョンという機能を使ってできた影」をテクスチャ画像に「ベイク(焼き付け)」する仕組みのようですね。テクスチャで影を描くのは大変だと思ってましたので、とてもありがたい機能です。
それにしても、この「アンビエントオクルージョン」、必殺技の名前みたいでカッコ良い。
「アンビエントー」で溜めて、「オクルージョーーン!」で放つ感じですね。
そんなアンビエントオクルージョンで、影を作っていきましょう。
設定をCyclesに変える
Blender2.8の場合、少し設定変更が必要です。
「レンダープロパティ – レンダーエンジン」を「Eevee」から「Cycles」に変更します。
これで、ベイクした画像をテクスチャに出力できるようになるらしい。
更に、いま使ってるパソコンにはグラボを積んでますので、デバイスを「GPU演算」にしておきます。
GPUを使うようにすると、3Dビューでのプレビュー表示が数倍速くなりました。けどベイク時間は変わらないんですよね。惜しい。
表示されない場合は再生ボタン押す
この状態で、3Dビューを「レンダープレビュー」に変更すると表示されるはずですが、何も表示されない場合があります。私がそうだったんですが、そんな時は画面右上の「プレビューを中断」ボタンを押してみましょう。
3Dモデルが表示されました!
なぜか「中断状態」になってたようですね。
影の部分がテクスチャになる
基本的には、こんな感じで表示された影がテクスチャとして保存できるようです。
スカートの折り目にも影がありますね。
太ももにも自然な影が出てます。
この影を自分で描いてると大変ですので、自動的に影が付くのはマジ便利。
(2) AOでベイクしてみる
影ができましたので、ベイク作業を進めていきます。
体をベイクする
動画では、体をベイクする場合、まつ毛や眉毛は外した方が良い、と説明されてました。
移動するのが面倒なので、「ビューポートで隠す」をクリックして、非表示にしてみました。
実行前に、「レンダープロパティ – ベイク – ベイクタイプ」を「アンビエントオクルージョン」に変更しておきます。
ベイクしたいオブジェクトを選択してから「ベイク」ボタンを押して、しばらく待ちましょう。
ベイク時間は、画像サイズに比例するようですね。体のUV展開画像は「4096×4096」と大き目にしていたので、20分くらいかかりました。実際にテクスチャ画像で確認した後にはなりますが、もう少し小さくても良いかも知れません。
ベイクできました!
UV展開した画像に、影が焼き付けられてます。
ちなみにですが、シェーダーエディターで「画像テクスチャ(オレンジ)が線でつながっていない状態」で残ってますが、これは必要な設定です。これを消してしまうと、「No active image found in material slot (0) for object “オブジェクト名”」というエラーが出てしまいます。
ベイクの影が濃すぎる
ベイク画像をクリスタで取り込んで、乗算レイヤー(50%くらい)にしておきます。
そのテクスチャ画像を貼り付けると、こんな感じになりました。
確かに影はつきましたが、影の色が黒すぎますね。
顔だけでなく、他の部分も同じです。
指と指の間は特に黒い。
しかも、まつ毛のところには、まつ毛の影が映ってしまっていました。
「ビューポートで隠す」だけじゃダメでしたか。
オブジェクトを移動する必要があった
やはり動画の通り、オブジェクトを移動することにしましょう。
影が映らないように体からまつ毛を離して、ベイクしなおします。
今度は大丈夫そうですね。
スカートをベイクする
次はスカートです。
方法は体と同じですね。
ベイク無しのテクスチャ。
ベイクありのテクスチャに変えてみました。
スカートの腰部分に変な影がありますね。
ワイシャツの影?でした
ワイシャツの影がスカートにベイクされたようですね。真上にあるので映らないと思ってたんですが。。。
ワイシャツを外してベイクしなおします。
変な影が消えました!
けど、背中の吊り紐の変な影は変わらず。
この影は、最初にスカートをベイクした時からあるんですよ。位置的には、奥にある吊り紐の影のようなんですが。仕方ないのでテクスチャ画像にエクスポートしてから、クリスタで消すことにします。
(3) 一部をUV展開しなおす
ここまでベイクしてみて思ったんですが、やはりUV展開した画像が多すぎです!!
ベイクの回数も増えるし、テクスチャ画像も増えるしで良いことがあまりありません。
オブジェクトの単位が小さかった理由
UV展開した時、オブジェクトは「作成した部分の一番小さな単位」に分けてました。まつ毛やリボン1~4とかですね。
理由は「オブジェクト内の頂点を全選択するのが楽だから」でした。オブジェクトを選択して、編集モードにして、Aボタンを押せばOKですので。
だったんですが、最近になって「頂点を選択して、Lボタンを押す」と、頂点がつながっているオブジェクトだけを選択できることを知りました。こんな方法があるのであれば、オブジェクトを分けておく必要も無さそうです。
今後の作業が楽になるので、いまのうちに修正しておきます。
オブジェクト結合とUV展開
靴の底面を「靴」に結合します。
まつ毛、まゆ毛、二重、耳を「体」に結合します。
結合した後は、再度UV展開をして、位置を調整していきます。
髪飾りとリボンもまとめておきましょう。
UV展開した後は、単色で色を塗り直しておきます。
体は肌色、まゆ毛などは濃い茶色で。
地道に作業を進める
前回はやや放置気味だった髪の毛も、しっかり位置を調整しておきます。
なんかキモイですが、きれいに並びました。
まつ毛とかは、左下に集めてます。
細かなテクスチャは描かないので、小さく配置して良いでしょう。
リボンと髪飾りです。
胸のリボンも「上リボン」と「下リボン」を結合してます。
ワイシャツのボタンも個別にする必要はありませんでしたね。
これで作業がしやすくなるでしょう。
(4) 再びAOでベイク
UV展開をし直しましたので、一部のベイクをやり直します。
靴をベイクする
靴も別の場所に移動してから、ベイクします。
良い感じに影ができた気がします。
元の単色テクスチャです。
ベイクを付けたテクスチャ画像です。
色が濃いだけかも知れませんが、やや深みが出た気がしますね。
ワイシャツをベイクする
ワイシャツは、もともとシンプルな形なので、濃い影が出るのはわきの下くらいです。
修正前のテクスチャ画像です。
ベイクを付けて見ると、ほんの少し影が濃くなった?程度でした。
3Dモデルの形によっては、効果が薄い場合もありますね。
フラットモードで影を確認する
フラットモードに変更してみると、影が良く分かります。
ベイクの影がキレイに出てます。
もう少し、折り目がきっちりした影になると良いんですけどね。
靴もある程度影があります。
ワイシャツの影は良く分かりません。
リボンをベイクする
リボンをベイクします。
ベイク前です。
なんか影の位置がおかしいですね。
裏返っているというか、本来影が出ない場所に影があります。法線の反転を確認してみましたが、問題ありません。
プレビュー画面では、リボンで遮られている部分にだけ影があるのですが。
とりあえず、リボンはベイクの影を使わないことにしましょう。
スカートはフチの線が邪魔してた
スカートをベイクした後、プレビュー画面を拡大してみると、変な点線がありました。
これもベイクした影の一部のようです。
思い当たるのは、モデリングした時に見た目を良くするために増やした「フチの線」です。
この線を「辺を溶解」で消してみます。
消えましたね。。。
裏面も合わせて、すべての余分なフチを溶解しておきます。
とりあえず直りました。
3Dビューではフチがあった方が折り目がキレイに見えるんですが、ベイクしたテクスチャ画像では余分な影になってしまいました。フチを付ける場合は気を付けた方が良さそうです。
(5) ベイクを使わない方が良い箇所もある
ベイクした影を使わない方が良い箇所もありました。
髪の毛のベイクは使えなかった
髪の毛をベイクしてみます。
元のテクスチャ画像です。
ベイク画像をテクスチャに設定してみると、毛束のフチが濃く強調されてしまいました。
ポリゴンが重なった部分は特にひどい。
むしろ、ポリゴンが重なった箇所は影が要らないのですが、そういうワケにはいかなかったようです。
テクスチャを描いてみる
ベイクは合いませんでしたが、髪の毛に立体感は欲しいので、とりあえず先端をブラシで塗ってみました。
見た目はともかく、自然な感じで陰影が出てますね。
髪の毛は、ベイク画像を使わず、テクスチャで描くことにします。
髪の毛を濃くする
前回の記事で肌色を濃くしましたので、髪の毛の色が薄いのが気になってました。
とりあえず、先ほど先端を濃くした色を全体に設定してみました。
だいぶんハッキリした髪色になりました。
これはこれでアリかも知れません。
今後はこの色をベースカラーにします。
まとめ
「アンビエントオクルージョンでベイク」して、影の画像を作成してみました。
うまく影が出なかったり、影がうすいところもありますが、靴やスカートなどはベイクした影が使えそうです。
次は、テクスチャ画像を描きます。ベイクした画像で足りないところもテクスチャで描いていきましょう。
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